エンジンオーバーホール SW20 5型 3S-GE VVTi vol.3 作業の方法 腰上(ヘッド)清掃
次は腰下分解と言ってからはや2ヶ月。腰下分解の前に腰上清掃に着手したのが運の尽き。清掃の様子を記録しました。
前回の記事はこちら。
ヘッド洗浄
洗浄前の分解と様子見
まずはこちらが洗浄前の様子。ボルト等の付け方がわからなくなるので、組み立て用の記録写真です。
吸気ポート内部も普通に汚れています。左から1(フロント側)、2、3、4(リヤ側)ですが、3番がかなり汚れています。13万kmでこの調子です。
腰下との接合面も相応に汚れています。
バルブステムオイルシールの取り外し
バルブステムオイルシールはラジオペンチで引っこ抜くと簡単に外れます。力はいりませんでした。
メタルクリーンでの洗浄
エンジンブロック等の洗浄ではサンエスK1かメタルクリーンが定番とのこと。メタルクリーンがAmazonで入手できたので、洗浄用の衣装ケースと一緒に入手しました。
衣装ケースはこちら↓のサイズ(42.5×71.6×32)であればヘッドとその他の部品が一緒に浸かります。
お湯20Lと一袋の割合で洗浄液を作成。衣装ケースがこの大きさだとヘッドが全部浸からないので、メタルクリーンは二袋あったほうが良いかもしれません。浸からないので石やケース等を入れて水かさを上げています。バルブやバルブスプリング等も一緒に洗浄しました。
適宜ひっくり返したりしながら3日ほど放置したらこのような具合になりました。
パーツクリーナーと歯ブラシ等でこすっていくと汚れが落ちていきます。一通り落としたら水洗いして乾燥させました。日光でかなりの温度になっていたので水も乾燥したと思います。
オイルストーンでの研磨
ガスケット面の汚れを取るためにオイルストーンで磨いてみます。
オイルストーンははじめて使いましたが、要は砥石です。ただし水ではなくオイルを使って研磨します。エンジンオイルでも良いようですが、専用油を使って研磨しました。オイルストーンの種類もかなり多いので迷いましたが、デイトナのエンジン用のものを使用しました。オイルはすぐ染み込んでしまうため、そこそこ量が必要です。
ヘッド側のバリについてはスクレイパーで気をつけながら排除し、オイルストーンで磨きました。カムキャップもヘッドとの接合面を研磨しました。ヘッド、ピストン側両方ともオイルストーンで研磨です。
なお、カムキャップはしばらく用がないので、サビ防止のためWAKOSの組付けペーストを塗布して保管します。
この組付けペーストはかなり高価ですが、エンジンオイルでも代用できます。組み上がり後のかじり防止などの性能は組付けペーストが上だとは思いますが、オイルの延長線上のモノであるようです。なければオイル塗っとけば良いと思います。思ったよりも液体に近いのですが、薄く塗った場合はそのまま保持されている感じです。
100gでしか販売されていませんが、個人用途なら10gあれば1台は組めるのではないかと、、、(汗)
なんちゃってポート研磨
続いては別にやらなくても良いのですが(笑)一応ポート研磨をしてみます。まずは研磨前の吸気ポートの状態です。メタルクリーンのおかげで相当綺麗にはなっています。鋳造時の継ぎ目や細かい凹凸があるので、これらが綺麗にできたら良いなと思います。効果があるかは知りません。(笑)
工具はリューターとインパクトを駆使しました。超硬バーだとかなり削れますので注意。いくつかの番手を用意して研磨していくのが肝かと思います。また、ヘッドの柄が短いと奥まで入りませんので、柄の長いものを使う必要があります。
1番吸気ポートの研磨前後です。研磨によって汚れもとれます。
数時間研磨して以下のようになりました。素人なのでこんなもんでしょうw
最後にピカール、パーツクリーナーで清掃して完了です。
次回は今度こそ腰下をバラします(笑)。
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ミキシングを中心にレコーディングからマスタリングまで手がけるマルチクリエイター。一般社団法人日本歌ってみたMIX師協会代表理事、合同会社SoundWorksK Marketing代表社員。2021年よりYouTubeチャンネル「SoundWorksKミキシング講座」を展開中。過去には音響機器メーカーTASCAM、音楽SNSサービスnanaのマーケティングに従事。