迷ったらコレ!最初に買うプラグインはWaves GOLDバンドルがオススメ。

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ミキシングを行うにあたっては、目的の音を作るために様々なプラグインエフェクトを駆使することになります。近年のDAWは様々なプラグインエフェクトが付属しており、付属プラグインだけでもかなりのレベルのミキシングを行うことが可能です。

もちろん付属プラグインだけでも良いのですが、サードパーティ製のプラグインエフェクトを使うことで音作りの幅が広がって楽しくなります。また、新しいプラグインは新しい発見をもたらしてくれることも少なくありません。ミキシングが少しわかってきたら、サードパーティ製プラグインエフェクトw購入してみましょう。

とはいうものの、星の数ほどのサードパーティプラグインがありますから、最初はどれを買って良いのか迷うと思います。実際、筆者のところにも何を買うべきかという相談は頻繁にあります。

今回の記事では、ミキシング技術を楽しくレベルアップさせるという目的のもと、「最初に買うプラグインは何が良い?」という問いの答えとして、Waves社のGOLDバンドルをお勧めします。ひとことで言えば、GOLDバンドルは使えば成長できるプラグインバンドルです。さらに、成長した後も使えるので、1回買ってしまえば音楽をやめるまで末永く使えるものになるでしょう。

記事では、GOLDバンドルをお勧めする理由や、収録されるプラグインの中から注目すべきプラグインを紹介します。

動画版はこちら。Waves GOLDだけ使ってミキシングしたサンプル音源が含まれています。

Waves GOLDバンドルとは?

そもそもバンドルというのが何なのかわからない方もいるでしょうから、説明しておきましょう。

バンドルとは単純にセットのことです。Waves GOLDバンドルであれば、42種類以上のプラグインがひとつのパッケージに収められています。収められているプラグインの数は稀に上下することがあるようです。(昔はもっと少なかったような、、、)

Wavesは数え切れないほどのプラグインをリリースしており、GOLDの他にも様々なバンドルがあります。最も安いのはPOWER PACKバンドル(収録プラグイン数:10)。最も高いグレードのものはHorizonバンドル(収録プラグイン数:83)となっています。GOLDのひとつ上はPlatinumバンドル(収録プラグイン数:54以上)です。その他にも方向性やコンセプトに沿って色々なバンドルがあります。

注意:Wavesのバンドルはキャンペーン等によって価格が大きく変動します。GOLDの定価は105,600円ですが、記事執筆時点(2022年11月11日)では26,400円で販売されています。また、よりハイグレードなバンドルの方が安くなるようなキャンペーンも頻繁に開催されます。
必ずリンク先の販売店で価格を確認してください。

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Waves以外のメーカーも様々なバンドルをリリースしていて、バンドルを買うことである程度のプラグインを一気に揃えることができます。特にWavesはプラグインを個別に買うこともできますが、バンドルで買った方が圧倒的にお買い得です。最初はバンドルで一通り揃えて、後から気になるプラグインを買い足すと良いでしょう。

もちろん無料のバンドルというのも存在します。無料バンドルで最もお勧めなのはMelda ProductionのFreeバンドルです。以下の記事でダウンロード方法・インストール方法などを説明しています。

Waves GOLDバンドルのお勧めポイント

筆者が最初に買うバンドルとしてWaves GOLDをお勧めする理由を3つ、説明していきます。

GOLDがあれば仕事レベルのミキシングができる

GOLDバンドルに収録されるプラグインは全方位をカバーした内容で、GOLDがあればどんなミキシングも形にはできると言って過言ではありません。収録されるプラグイン数は初心者にとってはやや多めの42種類ですが、イコライザー・コンプレッサー・リバーブというミキシング3種の神器はもちろん、マスタリングで使用するものからエフェクティブなものまで、ミキシングのワークフローを網羅した内容であるためです。種類ごとに分解して捉えればさほど多くはありません。

筆者も色々なスタジオでミキシングをしてきましたが、大規模スタジオではなく小規模スタジオの場合は、Waves GOLDがインストールされているかどうかだけは確かめます。逆に言えば、GOLDだけあればどんな仕事も必要最低限のレベルではこなせると考えています。

Horizon等上位バンドルはお買い得ではあるもののかなりの価格になりますし、何より種類が多すぎて迷うはずです。GOLD、Platinumバンドルは程よいプラグイン数であり、かつ、価格がリーズナブルです。定価は10万円を超えますが、ほとんどのタイミングで数万円で手に入りますし、そもそも昔は30万円くらいしていた気がします(笑)。

最初に手に入れるバンドルとして最高のコストパフォーマンス(価格と内容のバランス)です。

長い歴史に裏付けられた高い信頼性

Waves(Waves Audio Ltd.)自体は1992年に設立されたイスラエルの会社です。当時よりプラグインをリリースし、スタジオの定番プラグインとして広く普及しました。いくつの作品でWaves GOLDのプラグインを使ってきたか、数えることすらできません。

どんな音響機器・プラグインでも、導入当初は概ね「これはいい!」というリアクションになります。しかし導入初期は良かったものの、後から聞くとさほど良くもないという機器やプラグインはたくさんあります。音響機器やプラグインというのは、導入後に作品を制作し、リリースし、リリースされたものを何度も聞いて、数年後に本当の良し悪しがわかってくるものです。

Waves GOLDはおそらく20年を超える歴史があります。まだ現役という事実自体が、新しい機器やプラグインと比較して圧倒的に高い信頼性を証明します。潰れたプラグインメーカーもたくさんあります。Wavesは、生き残っています。同じプラグインを売っています。

Waves GOLDなら、大丈夫です。

AIプラグインが含まれない

Waves GOLDバンドルには、近年話題のAIを用いたプラグインが含まれません

基本的には自分で設定を行っていく必要がありますので大変ではありますが、得るものも大きいはずです。後年の糧となるのは、考え抜いて試行錯誤の上でパラメーターを決定するという挑戦から得られた成功と失敗の積み重ねです。

AIプラグインは時短になりますが、一方で、考えて試行錯誤するフローをかなり飛ばすことになります。勉強という意味では試行錯誤に意味があるので、AIプラグインを使いすぎない方が応用力のあるノウハウが得られると考えます

Waves GOLDは自分ですべてを設定する必要があるので、得られるものは大きいと思います。

注意:筆者はAIプラグインを否定しているわけではなく、むしろ肯定的です。仕事でも使います。時代の変遷でありテクノロジーです。テクノロジーは進化する方向にしか進みません。危惧しているのは、AIの提案がないと音作りや曲づくりができないクリエイターが増えることです。自分でできることにAIの提案をプラスするという使い方が良いと考えています。

Waves GOLDお勧めプラグイン

収録される44種類のプラグインの中から、特にお勧めのプラグインを紹介します。以下のプラグインはすべてGOLDバンドルに含まれます。

L1 Ultramaximizer

もしも最初に買うべきプラグインをひとつだけ絞るのであれば、筆者はWaves L1 Ultramaximizerを勧めます。L1 Ultramaximizerはマキシマイザーという種類のプラグインで、主にマスタートラックで使用して完成音源の音量、音圧を調整します。

デジタルレコーディングで最も犯してはいけないミスがマスターのレベルオーバーです。L1 Ultramaximizerがあればよほど変なミキシングをしない限りマスターファイルのレベルオーバーを防げます

音圧コントロールも簡単。近年は爆音マスタリングをすることが減りましたので、L1 Ultramaximizerだけでも好みの音圧に調整できるでしょう。音質や圧縮時の音質変化も弱めなので使いやすいでしょう。

以下は実際に動画の中で使っていた設定です。基本的なセッティングとしては、「DOMAIN」を「TRUEPEAK」に設定し、「OUT CEILING」を-0.5〜-1.0に設定しています。「OUT CEILING」は出力レベルを決めるパラメーターです。最後に「THRESHOLD」を下げていくことで音圧が上がっていきます。近年は、筆者はピークだけ抑えるような使い方をすることが多いです。

筆者はすべてのマキシマイザーの中でL1 Ultramaximizerが最も気に入っていて、マキシマイザーを1台だけ選ぶならL1 Ultramaximizerを選びます。

選択可能なコンプレッサー群

コンプレッサーは複数収録されており、選んで使うことができます。

誰でも使える超簡単コンプレッサーはRenaissance AXX(ルネサンス・アックス)。スライダーを下げれば良い感じのコンプレッションがかかります。コンプが面倒な人や、手間をかけずに音量を整えたいトラックにお勧めです。

以下は動画内の曲でストリングスに使っていた時の設定です。Renaissance AXXは、音質変化が不要で、とりあえず音量が整っていれば良いというトラックに便利です。

他にもC1 CompressorRenaissance CompressorH-CompV-Compと、デジタル的なものからビンテージ系まで網羅されています。初心者であればRenaissance AXX / Renaissance Compressorが使いやすいでしょう。また、H-Compは利便性・サウンドの質が高く、優れたコンプレッサーですから、長く使えるものになると思います。

H-Compはパラレルコンプレッションという技に対応していることが大きなメリットです。「MIXつまみ」を変化させることでコンプありの音と無しの音を混ぜることができます。

パラレルコンプレッションとはエフェクト(コンプ)がかかった音と、かかっていない音(元の音)を混ぜて使う技です。混ぜ具合を調整することで、コンプレッサーによる圧縮のしすぎで迫力(ダイナミクス)がなくなることを避けることができます。旧来のコンプレッサーではセッティングが大変ですが、H-Compはつまみひとつで調整可能です。

「PUNCH」は、簡単に言えばアタックが鋭い(トランジェントが多い)音が入力された際にコンプレッサーを通過させる(パススルーと呼ばれます)パラメーターです。音は圧縮されなくなりますが、コンプレッサーで迫力が失われることを防げます。コンプをかけたら音が前に出ないと感じる時にあげてみると良いでしょう。以下はスネアのトラックですが、「PUNCH」をあげてアタック(トランジェント)を通過させています。

ANALOGつまみでは音のキャラクターを変えることができます。字の如く、1〜4に設定するとそれぞれアナログコンプレッサーのような音が得られます。

選択可能なイコライザー群

イコライザーも複数収録されています。Wavesが最初に開発したプラグインでもあるQ10 Equalizer(10バンドEQ)、迷った時のEQはRenaissance Equalizer、ビンテージエミュレート系のV-EQ3V-EQ4があります。

とりあえずのファーストコールにはRenaissance Equalizerが最適。そこから目立たせたいトラックにはV-EQ4を使うと良いでしょう。音質のキャラクターがそれぞれ異なるので、イコライザーの使い分けについても学ぶことができます。以下はギターソロのトラックに使ったV-EQ4です。

V-EQ4はNEVE 1081というアナログ機器をエミュレートしたもので、Q10やR-EQよりも特徴的で前に出る音を持っています。すべてのトラックに使っては意味がありませんが、ボーカルやギターソロ等の前に出したいトラックでは非常に有効なプラグインです。

ピッチ修正プラグインも!ボーカル処理に使えるプラグイン

歌ってみたMIX等で押さえておきたいボーカル処理系のプラグインも多数あります。

Sibilanceは知りうる限り最も美しく歯擦音除去をしてくれるディエッサーです。筆者のボーカル処理には欠かせないエフェクトです。

Tune-LTはMelodyneやCubaseのVari Audioに隠れて知名度がありませんが、ピッチ補正するプラグインです。ユーザーインターフェースもわかりやすいので、少しだけ直したい場合はMelodyneを使わずにTune-LTを使う場合があります。他者と比較しても使いやすいピッチ補正プラグインです。

Vitamin Sonic Enhancerはボーカルをふくよかにするために活用できます。スライダーをぐいっと上げれば良いマイクで録音したようなリッチな中低域を加えられます。

その他にもボーカル処理に使えるプラグインとしては、サンプリングリバーブIR-Lが収録されています。


ということで、Waves GOLDをお勧めしてみました。

筆者は20年以上ミキシングの仕事をやっていますが、初期からWaves GOLDを使っていましたし、いまだにWaves GOLDを使っています。収録プラグインが多すぎないので、多少頭を使いながら収録されているものでなんとか音作りをしていく必要があり、スキルアップできるバンドルなのかなとは思います。損しませんので、迷っている人はWaves GOLDをどうぞ。

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Waves GOLDに買い足すなら?

追伸ですが、Waves GOLDに買い足すプラグインを絞るならば、以下の2つをお勧めします。

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