バケットシートへの換装 シートセンター修正最終章 SW20 MR2 シート交換方法
我がSW20のシートセンターが実はズレています。シートレールの長穴加工によって微妙に改善しましたが、やはりどうしても気になってしまいます。車が真っ直ぐ走っている気がしないのです。SW20、よく確認するとおそらく新車時からシートセンターが微妙にズレている車なのではないかと思います。
我がSW20の場合、結局のところ大きすぎるセミバケットシートが原因のひとつ。長穴化したところでシートが大きすぎて左右調整の余裕が無いのです。よって、左右位置調整可能なシートレールとフルバケへの換装によってシートセンターを改善してみました。
シートレール長穴化による左右位置調整
これまで載っていたシートはBRIDEのBRIX。かなり昔の製品ですが、走り屋の車には人気があったのでよく見るセミバケットシートです。とにかく横幅が広く、SW20にはそのままでは入りません。前のオーナーさんが加工して装着してくれていましたが、シートセンターがかなり右に寄っている状態でした。
シートレールを電動ジグソーで長穴化し、可能な限り取り付け位置を左寄りにしていました。シートレールはかなり厚い鉄板なので、ジグソーもかなり気合の入ったものを使わないと加工できませんでした。
しかし結局のところ2〜3cmくらいの話なので、気休め程度にしか改善できませんでした。それでも元の状態よりはかなり運転しやすくなりました。
しばらく乗りましたがやはり気になるのと、左右シートが違う(運転席はBRIDEで助手席はRECARO)のが見た目上気になっていた事、左右シートの穴やヘタリがひどくなってきたことをきっかけに、左右同じシートでのフルバケ化をすることにしました。
同時に左右位置調整が可能なシートレール(オフセット付)を導入し、シートセンターをさらに改善する計画を立てました。
購入したシート及び注意点
今回購入したのはUJ-FACTORYのレカロSP-Gタイプ2脚セット。激安です。
シートはシートレールで車に装着されますが、基本的にはシート及び車の双方に適合するものでないと装着出来ません。適合性だけは購入前によく確認する必要があります。フルバケの場合も形状が様々ですが、RECARO SPGタイプは最も多く、適合するシートレールも多いです。
とは言うものの、SW20用シートレールの新品を在庫しているような店はほぼ無いので、中古で出てくるのを待つか、受注生産で購入するかの選択です。シートレールは受注生産が多いため、絶版車ながらまだまだ入手が可能です。ただしほとんどの店は納期が2週間以上必要です。
注意点は、シートレールとシートを別々に購入すると、それぞれを留めるボルトが入っていないことがほとんどです。今回の場合もセミバケについていたボルトはフルバケには合わなかったため、シートのネジ穴に合わせたボルトをホームセンターで購入してきました。
取り付け方法
さて、取り付けです。
まずはシートを取り外します。シートレールを留めているボルトは4本です。後ろはシートを最大まで前にスライドすれば見えますので、すぐ外せます。見えているワイヤーはシートベルト警告灯の配線なので、カプラー部分で外しておきます。
前側2本のうち1本はかんたんです。
最後の1本が面倒で、ラゲッジドアオープナーASSY(トランク開けるやつ)に隠れています。ボルト1本と、プラスチックのスクリューを外します。
ラゲッジドアオープナーASSYが動くようになるので、前に引き出すとシートレールを留めているボルトが出てきます。作業性が悪いのでラゲッジドアオープナーASSYは外してしまったほうが楽です。後部から来ているワイヤーで止まっているだけです。
最後の1本を外すとシートレールごとシートが外れますので、車外に出します。
続いては新しいシートを用意します。シートレールとシートをボルトで固定しましょう。つけるだけです。実はシートレールとシートの固定に関しては整備書でもトルクが言及されていません。適度な強さで締めておけば良さそうです。ちなみに、フルバケはボルト締めすぎると割れる場合があるので、注意して下さい。
微妙に面倒なのがシートベルトキャッチ(フロントシートインナーベルトASSYウィズアンカーブラケット)の移植です。シートベルトキャッチは移植しないといけないのですが、ステーがかなり厚く、曲がりが決められているため、同じ向きではつかないことがあります。このフルバケもそのままの向きでつかなかったので、シートベルトキャッチをひっくり返して装着しています。取り付けボルト周りもそのまま装着できないためワッシャー等を追加して厚みを揃える等、やや加工が必要になっています。
(もちろんモノに依るかと)
あとはシートレールを取り付ければ完成です。シートレールの取り付けトルクは375kg・cm(約36Nm)です。
フルバケは小さいので周囲の隙間がかなり増えてスッキリしました。もともとフルバケの方が好きなので、リクライニングが無いこと等、全く後悔はありません(笑)。座面は思ったより高く、セミバケより高い位置になりました。また、リクライニングがなくなった分ステアリングが近くなったため、ロングボスは取り外しました。(写真ではまだついています)
最後に、シートセンターがどうなったというと、以下のようにほぼセンターになりました。
運転してみましたが、相当乗りやすいです。やっと車がまっすぐ走っている気がしてきました(笑)。
シートセンターのズレは高速時は実はあまり気になりません。フルブレーキング時は気になりますが、街中でフルブレーキングすることはないので高速走行、60km/h以上での走行では気にならない印象です。しかし低速時はかなり気になり、車がまっすぐ走っている気がしないためステアリングを操作してしまい、結果的にはグネグネ走ることになってしまいます。
今回の改善で低速走行時もフルブレーキング時もかなり操作しやすくなりました。
SW20にセミバケはそもそも入らないのかもしれませんね(笑)。最後にシートセンターを3枚続けてどうぞ。かなり改善されてますね。
ミキシングを中心にレコーディングからマスタリングまで手がけるマルチクリエイター。一般社団法人日本歌ってみたMIX師協会代表理事、合同会社SoundWorksK Marketing代表社員。2021年よりYouTubeチャンネル「SoundWorksKミキシング講座」を展開中。過去には音響機器メーカーTASCAM、音楽SNSサービスnanaのマーケティングに従事。