SW20 MR2 フロント異音対策 車高調掃除〜塗装 TEIN FLEX ピロアッパーの向きはどっち?
もう267,000kmの車ですのであちこちから異音がするのです。異音というのは色々な異音があるもので、音を聞いて色々な原因を予測して対策をしていきます。
が
謎の異音というのもたくさんある訳です。
謎の異音は予想で対策をするしかありません。数多ある(それも困りますがw)謎の異音のうち、フロント周りの異音で以下の異音があります。
- 雨などの濡れた路面の時だけ発生
- ステアリングを深く切り込むと発生
- 左フロントのみ発生
- ギギぃ〜みたいな軋み系の音
なんでしょうねーまぁここまで走っていると考えられる要因が多すぎてなんともならんのですが(笑)、ステアリングを切り込んだ時、雨の時ということから車高調のスプリングのロアシートあたりに原因があるのかなということで、分解してみることにしました。
はい、特に原因が特定できているわけではなくて、
様子見
ですw
車高調の取り外し
我がSW20の車高調はTEINのFLEXです(たぶん)。前のオーナーさんがつけてくれたありがたい品ですが、外す気もないので型番とかあまり調べてません(;・∀・)
おそらく現行のFELX Zよりも一回り古いモデルでしょう。
外すのは簡単で、まずは車高調(サスペンション本体)についているブレーキホースとスピードセンサー?を外します。
ブレーキホースはクリップで止まっているだけなのでクリップを叩いて外せばOK。センサーも10mmのボルトで止まっているだけです。
改めて車高調を見てみるとなかなか汚れています。まぁ仕方ないですけどね。
掃除するだけで色々直るような気がしてきました。
きっと直るでしょう。
続いては本体を取り外します。
最初に下側のスタビリンクを取り外してフリーにします。スタビリンクを外しておかないと車高調が外れてからスタビリンクが引っかかって面倒なことになります。
あ、写真はありませんw(すみません)
続いてはアクスルとサスペンション本体を分離。19mmの極太ボルト2本です。かなり固着していたのでインパクトで外しました。
アクスルが下に落ちますので、なにかで支えておくほうが良いでしょう。僕はマガジンを使いました。マガジン最強。高さ調節もOKの万能工具です。
最後にアッパーシートのボルト4本を外すとサスペンション本体が分離できます。
ここで、忘れないうちにアッパーシートの向きをメモする、マーキングしておきましょう、、、(理由は後述)。
サスペンションの分解
まじまじと見てみるとなかなか汚れています。とりあえず洗ってみます。
水で洗ったら艶は出ましたけど油汚れは取れません。
あと、サビが出てますね、、、TEINはグリーンメタリック塗装ですが、ちょいちょいサビで剥がれてきています。
ダンパー本体の掃除をしたいのでピロアッパーを外さなければいけません。
が、ピロアッパーを外すにはスプリングを縮めないといけません。ということでSST、スプリングコンプレッサー出動です。
が!
TEINのFLEX(というか車高調はだいたい同じですけど)スプリングが細すぎてスプリングコンプレッサーが綺麗に装着できず。。。安全性の高い2本爪なのですが、片側の爪だけ引っ掛けて挑戦します。
せっかく2本爪にしたのにな〜(確認してから買えとw)
まぁそれでも無事に縮められましたので、ピロアッパーを外します。
ピロアッパーはメーカーによって様々な方法で取り付けられていますが、TEIN FLEXは14mmのセンターナット一発です。トルクも400kg/cmなので、さほど強くないです。
他のメーカーの場合は六角やスパナで押さえつつセンターナットを回すなどの方法があるようです。
センターナットだけ回すとダンパー本体が回って永遠にグルグルするだけですので、スプリングのアッパーシートを車高調レンチで押さえつつセンターナットを回します。
これで分解できました。
サスペンションの掃除と塗装
さて見てみましょう。
きったないなー!
油がついているというのはすなわち油が出てきているということなので、ダンパーの油が漏れているやもしれません。これを抜けているというのかもしれませんが、どうやって抜けているのかを調べるのかも知りませんので、このまま突き進みます。
TEINのグリーンメタリックはとても綺麗でカッコいいのですが、一方、塗ろうとすると
そんな色売ってません(笑)
まぁ今日は掃除と様子見なのでとりあえず余っていたシルバーで塗っちゃいましたw
また今度(いつか)改めてちゃんとした色を見つけてきて塗りたいと思います。
今回の目的は錆の進行を止めることです!
ロアシート加工
同じような異音の対策として、スプリングの下にゴムホースを切ったものを入れて改善したという話を聞いたことがあります。
ホースが余っていたのでやってみようかなと思ってカットしてみました。
しかし、、、
スプリングとダンパーのクリアランスがあまり無いため、組付けができませんでした。スプリングがうまくハマらなくなります。
サスペンションの動きを妨げてしまったら本末転倒なので、これは諦めました。掃除で異音が消えなかったらもっと適切な素材を探してきて挑戦したいと思います。
ま、なんとなく掃除で直るような気がしているんですけどねw
サスペンションの組付け
組付けは単純に逆順での組付けです。
規定トルクは以下の通り。
- アクスルとサスペンション:2,600kg/cm
- スタビリンク:650kg/cm
- センターナット、アッパーシート:400kg/cm
っていうか、2,600kg/cm!
さすが足回りですね。この車の整備をしていて最も強いトルクじゃないかと思います。僕のトルクレンチは2,100kg/cm(というか210N/m)までしか計測できないので、とりあえずMAXで締めておきました。
あとは意外なのがアッパーシート。わずか400kg/cm。ま、下から力がかかるので抜けることもありませんし、こんなもんなんでしょうね。
順調に組み付けて、タイヤを組み付けました。
ました?
なんかタイヤの角度がいつもと違う気がする、、、
この段階で概ね原因はわかっていましたが、その心を黙殺しタイヤを組み付けて車を下ろします。
見てみましょう、、、
ジャーン!
ポジキャン(予想通り)
ポジキャン:ポジティブキャンバーのことです。タイヤの角度(キャンバー角)が通常のネガティブキャンバー(ネガキャン)の逆で、タイヤの上が出っ張っている状態です。普通やりませんw
原因は、、、もうおわかりですね?ここです。
アッパーシート、どちらの向きでもついてしまうんです。取り外す時にマーキングをしておくことをおすすめします。見た目では本当にわかりません。
ということで逆にして組み付けました。
はい、バッチリです!
減衰調整と確認
ついでに減衰力調整を確認。気づいていませんでしたが、左右の減衰力が異なる設定になっていました。
このダイヤルをグルグル回して調整します。右回し(締める方向)で硬く、左回し(緩める方向)で柔らかくなるようです。サーキットに行く時だけ硬くなれば良いので一番やわらかい設定にしてみました。
見た目は綺麗になりました。見た目はw
テスト走行
組み上がったのでテスト走行。特に問題ありませんでした。
が、
異音がなくなったかどうかは雨が降らないとわからないので、また雨が降った時に様子を見ようと思います。異音対策は果てしない戦いですね〜w
必要な工具
- ソケット:10/14/19/21mm
- オープンエンドリングスパナ:14mm
- トルクレンチ
- 車高調レンチ(TEINの場合)
- (インパクトレンチ)
- 貫通マイナスドライバー
- ハンマー
- スプリングコンプレッサー
リンクありはレンタルしていますので、お気軽に。
忘れやすいのは車高調レンチでしょうか。ピロアッパーのセンターナットを外すための工具なので、メーカーごとに異なる方法になるでしょう。要事前確認ですね。
ミキシングを中心にレコーディングからマスタリングまで手がけるマルチクリエイター。一般社団法人日本歌ってみたMIX師協会代表理事、合同会社SoundWorksK Marketing代表社員。2021年よりYouTubeチャンネル「SoundWorksKミキシング講座」を展開中。過去には音響機器メーカーTASCAM、音楽SNSサービスnanaのマーケティングに従事。