今日はPAの日 〜アルファノートミュージックスクールさんの発表会〜 (音楽教室発表会 PAの様子)
今日はアルファノートミュージックスクールさんの発表会イベントでPAでした。いつもはレコーディング、ミキシングがメインなんですが、もともとライブハウスPAがキャリアの発端なので、一応PAもできます。システムや当日の舞台裏などをご紹介。
サウンドハウスで調達されたであろうPAシステムと最終的なEQセッティング
今日の会場はメインスピーカーもステージ上のモニタースピーカーもPeavy。なかなかクセのある音で苦戦しましたが、最終的にはこんなEQになりました。
上から会場向けのメインLR、ステージ上のセンター、後方ドラム、ステージ前の左、右のスピーカーです。
出演アーティストが20組前後と多かったし、リハーサルも短めと、音作りに充てる時間はなかったのでハウリング(キーンとかフォーンとかいうやつ)しない事を優先したセッティングです。コンソールはこんな感じ。下の列のテープが僕が貼ったやつです。(ヤバイ、剥がしてきたような気もするし剥がし忘れた気もする、、、)
iRig Acoustic StageとYAMAHA MGP24Xコンソール
アコギは、クライアントさんからご提供のIK MULTIMEDIA iRigシリーズのピックアップを取り付けてラインで。音はクリア、というよりかなり高域が強調された音に聞こえましたので、コンソール側で低域を程よく足しました。フィードバックキャンセル(=ハウリングキャンセル)機能があり、これをONにして実験したところ軽度のハウリングはキャンセル(除去)出来ていたので、本番でもONにしました。出演者が多くてセッティング時間が少なく、セッティングを共通化しないといけない場合には便利かもしれません。スチール弦の一般的なアコギだけでなくガットのアコギ(クラシックギター)も登場し、合計で10本以上のアコギが登場しましたが、どのアコギにも取り付けでき、クリアなサウンドを提供してくれました。
iRigで除去できないレベルのハウリングの対策に苦戦して、ステージ上のスピーカーセンターをボーカル用に、右をアコギ用に回線を振り分けてステージでの音を聞こえやすくして、それぞれ音量を上げずに済むようにしました。「違う音は違うスピーカーから出したほうがよく聞こえる気がするの法則」と呼んでいますw
しかしこのコンソール、なかなか優秀で使いやすかったです。CDなどのBGM入力に音量自動調節機能があったりダッキング機能(喋りマイクの入力がある時だけBGMを自動的に下げる機能)があったり、8chだけですがコンプレッサー付いてたり。時間がなくて使い込めませんでしたが、なかなか便利だなと思いました。
僕のようなエンジニアのお呼ばれPAだと現地の機材でやることがほとんどなので、入りから少しの時間で機材の勉強というか解読作業をします。そのままリハーサルでだいたい押す(遅れる)ので休憩もなく本番というのがほとんど。笑
結果頭は常にフル回転になり、リハーサルで機材と回線と会場の癖を把握し、8割くらいの完成度で本番へ。本番中に色々ブラッシュアップして、セッティングが納得行くようになる頃にだいたい本番が終わりますw
恒例のヤラセ写真。笑
いや、カメラ向けられたらなんかやらないと、ですよw
PAも面白いんですよねー。この日々旅をしている感じというか(笑)、その場その場で作っていく感じがなかなかに楽しい。そして終わったら元に戻す切なさ。
今日も色々な音楽、色々な楽器の音、そして色々な演奏を聞いて勉強になった1日でした(^^)
ミキシングを中心にレコーディングからマスタリングまで手がけるマルチクリエイター。一般社団法人日本歌ってみたMIX師協会代表理事、合同会社SoundWorksK Marketing代表社員。2021年よりYouTubeチャンネル「SoundWorksKミキシング講座」を展開中。過去には音響機器メーカーTASCAM、音楽SNSサービスnanaのマーケティングに従事。