ライブの雰囲気を低価格でお届けする新プロジェクトNaked. (Powered by Days of Delight)情報公開。

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数ヶ月前より岡本太郎記念館館長も務める空間メディアプロデューサーの平野暁臣さんと一緒に新レーベルNaked.の制作を進めてきましたが、情報公開されました。

音源はe-ONKYOさんで11/22より配信される予定です。

第1段は、WUJA BIN BINさん。代官山UNITでレコーディングし、自宅スタジオでミキシングしました。

っていうか、音聴きたいですよねw
ダイジェストがYouTubeにアップされていますので、どうぞ!

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情報公開されましたので、制作裏話やコンセプトなど、少しお話したいと思います。

現代の8トラック構想 〜ライブの迫力と制作スピードの共存〜

立ち上げ時より平野さんと話してきたことのひとつに、もっと気軽にライブに行ってみようと思える環境の構築というのがあります。ライブって、やっぱりまだまだ敷居高いと思うんですよね。ライブに行けない、まだ行ったことのない人がライブを聞いている感覚で気軽に楽しめるライブ音源があったらいいよね、と。

機材の低価格化は進んだものの、ライブ盤制作ってやはり結構なコストがかかってしまう訳です、普通は。本来はガッツリ機材費を用意して完全二重化されたバックアップを回し、録音後にスタジオを確保して気になるところを残さず編集する。曲数も多いので制作時間も長くなり、結果的に高コスト。結果、そのコストは価格に反映され、リリースの回数も少なくなる。

インフラが発達し、機材が低価格化し、小回りが効くようになったのに、結局ライブ音源をリリースできない。もちろんそういう音源もそれはそれで完成度高くて良い音源なんですが、そういうライブ音源だけじゃなくても良いと思うんですよね。

ライブというのはすでにその日に実在しているものなので、そのままの状態でもいいんじゃないの?と。目をつぶるところは目をつぶって、短い制作期間で制作コストを下げてたくさんリリースして、月刊誌を読むような感覚でライブ音源を聞いてもらえるレーベルがあったら面白いんじゃないかという。ライブに足を運んでみたい人も増えるのではないか?と。

これを実現していくには、機材や制作スケジュールもコンパクトにしてさらに小回りが効くようにしていく必要があるなと。もちろんライブによってはすべての楽器を別々に録音する完全マルチチャンネルレコーディングが適していることもありますが、もともとライブ会場で感動できる「あの雰囲気」を録音していければ良いのではないかなと。

会場の面も同じく。良い録音ができる会場だけ選んでライブができればもちろん良い訳ですが、良い会場は当然高コスト。日々のライブ自体はアーティストさんが自ら出演交渉していることも多いので、レーベル側のオーダーで会場選定できるようなケースはあまり無い訳です。アーティストが出演しやすい条件の会場がたくさんあり、そういった会場では日々ライブが開催されています。

そんな「現場」な雰囲気のライブを次々とお届けしていきたい。そんな想いで、録音の基本コンセプトなどを構築していきました。48chの完全マルチトラックレコーディングを毎回やるとなると、機材手配から場所確保、音響回線の交渉、PAさんとのコミュニケーションなど、実際の録音以外のところでもかなりのパワーが必要になります。

ということで、会場の人にはなるべく迷惑をかけないように持ち込み機材主体のコンパクトな構成に ー 現代の8トラック ー という構成に行き着きました。(8トラックが分かる人がこの記事を読んでいるかは謎ですがw)

ステレオ収録をメインとしながらも、ライブハウスを感じるのに重要な低音楽器、主旋律を奏でる楽器を個別収録できるトラック数として行き着いた8トラック。この縛りで次々と録音をしていこう、ということになりました。

WUJA BIN BIN制作談話

今回リリースされるWUJA BIN BINさんはこのコンセプト確定前ということもあり、機材的にはROLAND R-1000でPA回線からの分岐によるマルチトラックレコーディングを行っています。

当時まだどう発表するか決まっていなかったのでこんなツイートしか無いのですが(笑)、こんなシステムでレコーディングしていました。

もっとまともな写真あるかなと思って探したら一応あったので軽くご紹介!

当日の回線表です。左の手書きの部分がマルチボックスへの割り振り。PAさんのご協力あってこそです。ありがとうございました!

機材の場所はステージ上手(客席から見て右側)の袖。ここにはモニター卓がありますが、この日は使わない日だったので、このモニター卓用の回線をレコーダーに立ち上げて録音しました。モニター卓は、ステージ上の演奏者の皆さんが演奏用に聞く音(モニター)を調整する専用のシステム。ちなみにモニターシステムを使わない時は、FOH(Front of House=会場の音を担当するシステム、PAさん)の卓でステージ用のモニターバランスも調整します。一人二役で大変なんです。

こうしてレコーディングされた音を自宅スタジオでミキシングし、何度かのやり取りを経てマスター音源が完成しました。当日の会場では基本的に機材のそばを離れられないのですが、ちょっとだけ客席に足を運んで音を聞くようにしています。その時の記憶をベースに、ミキシングしてみました。やっぱりメンバー数がすごいので音の厚みがすごかった。そして生のブラス(管楽器)の迫力。大入り満員ということもあり、当日のパフォーマンスに圧倒されたのを覚えています。楽器の配置も当日に合わせてありますので、少しでも代官山UNITでWUJA BIN BINを聞いている気分になってもられば嬉しいです。ぜひライブも行ってみてください!

ROLAND R-1000

ROLAND R-1000

ということで

録音、制作サイドから作品を紹介していければいいなと思っています。今後も色々なアーティストさんをご紹介していけると思いますので、お楽しみに!