無料でケロケロ!はじめてのプラグインインストール GarageBand 歌ってみたMIXテクニック vol.5

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こんにちは!
紆余曲折しながら進んでおりますこの講座も第5回。お読み頂きありがとうございます。

今回はプラグインエフェクトをインストールして遊んでみます。音楽制作をしていくのであれば、プラグインへの慣れは必須。やってみないと仕組みはわかりませんので、ここで遊んでおきましょう。無料で入手できるMelda Productionのプラグインを用いて遊んでいきますよ〜!

動画と連動した記事ですのでぜひ動画もお楽しみください。

<<https://youtu.be/m3MaMZO0-lU>>

※本記事においては、プラグインエフェクト(パソコンソフトウェア)のインストールを促す内容があります。筆者の環境における確認は行っておりますが、インストールに際しては内容をよくご確認の上、ご自身の責任にてダウンロード・インストールをお願いいたします。ダウンロード・インストール等に起因する故障・事故などに関する責は負いかねます。

プラグインの形式(プラグインフォーマット)を覚えよう

プラグインが何か?というのは第2回でやりましたね。(▼第2回の記事)

本体のDAWソフトに追加することで、エフェクトなどの機能を追加できる仕組みがプラグインでした。GarageBand付属のプラグインエフェクトを使ってきましたが、サードパーティ製のプラグインエフェクトを追加してみましょう。

サードパーティというのはざっくり第三者という意味ですから、DAWメーカー、OS(パソコン)メーカーではないメーカーが作ったものということ。GarageBand=Apple/mac=Appleなので、Apple以外のメーカーが作ったエフェクトになります。さてはて純正ではないエフェクトはちゃんと動くのでしょうか??

各社有償または無償でプラグインを提供しており、提供元のWEBサイトからダウンロードして入手か、もしくは楽器店などでパッケージ版を入手します。無償の場合はほぼダウンロードでの提供となります。

では、「DAW プラグイン」と検索してみてください。ものすごい数がヒットします。これらのプラグインはすべて使えるのでしょうか?

入手する前に確認しなければいけないことがあります。プラグインのフォーマット(形式)です。形式の合わないプラグインを入手しても使えないということになりますので、事前によく確認しましょう。

現在DAW用のプラグインフォーマットは大きく3種類あります。

  • AU(Audio Units):Appleが制定したプラグインフォーマット。GarageBandはこのAU形式のみ対応しています。
  • VST(Virtual Studio Technology):Steinberg社が制定したプラグインフォーマット。現在の主流と考えて良いでしょう。
  • AAX(Avid Audio eXtention):Avid社が制定したプラグインフォーマット。同社のProToolsでのみ使われているフォーマットです。

かんたんに言うと、GarageBandで使うには「AU」対応となっているプラグインを入手しましょうということです!

GarageBandで使える無料プラグインセットをインストール

今回は筆者も愛用しているこちらのプラグインをインストールしてみましょう。

■Melda Production MFreeFXBundle

https://www.meldaproduction.com/MFreeFXBundle

そうなんです、英語しかありません
プラグインは海外製が多く、日本語訳されていないものも多く存在します。現在はWEB翻訳が発達していますから翻訳しながら進めると良いでしょう。

まずはリンク先の[Free Download]をクリック。Freeは無料という意味で、¥6,360円というのはアップグレードした場合にかかる費用です。

※筆者が確認をとって記事を制作しておりますが、プラグイン提供元の提供方法・価格が変わる可能性もありますので、ご自身で確認しながら進めてください。

次の画面では[Download(mac)]から[Cloud Download(preferred)]を選択。

[Cloud Download(preferred)]も[Central Europe mirror]も結果は同じ。どこからダウンロードするかを聞いています。推奨(preferred)されている方を選びましょう。容量は351MBです。

あれ、プラグインフォーマットは大丈夫なの?

はい、よくぞお気づきになりました、ダウンロード前に確認が必要ですね。このMeldaProductionのプラグインの場合は、上の画面の[System Requirements(システム必要条件)]のところに”AU”と書いてありますので大丈夫そうです。

そうこうしている間にダウンロードできます。zipという形式で圧縮されていますので解凍が必要です。ダブルクリックしましょう。ファイル名は[maudioplugins…]となっています。mはMeldaのmでしょう。

解凍されたフォルダにインストールするためのインストーラーが入っています。[maudioplugins_14_16_setupmac]となっています。(おそらく数字はバージョンによって変わると思いますので柔軟に対応してください。)ダブルクリックで開きましょう。

すると以下のような画面が。

これもプラグインのインストールでは定番です。このまま[開く]をクリックしましょう。その後、パソコンのパスワードを聞かれますので入力してください。

インストーラーが起動しこのような画面になります。

インストール前の注意書きです。結論的には右下の[Next>]でOKです。

このMelda Productionプラグインの良いところは、すべてのプラグインフォーマットに対応しており、しかも全部同時にインストールされるということです。楽ちんです。

次のページへ。あれ?Nextがありません。

ここでは左下の[I agree to the license terms(=私はライセンス条項に同意します)]というところにチェックを入れると[Next]が表示されます。

これはEULA(End User License Agreement)などと呼ばれるもので、DAWなどのソフトウェアをインストールする場合、ほぼ確実に同様の内容が表示され、同意を求められます。結論的には同意しないとインストールできませんので、[I agree…]を選んで進みます。同意するのに内容を読みたい方は、翻訳をかけて読んでみてくださいね。

では次です。

すべてのプラグインフォーマットが同時にインストールできます。ここでは[AU plugins]がチェックされていることを確認し、[Next]。他のプラグインは使用するDAWをお持ちでしたらチェックしておいてください。

お次はちょっと難解でしょうか。

MeldaProductionのプラグインは、無料以外のプラグインも同時にインストールすることができます。が、インストールしても購入していないので使えません。

ここでは無料版のエフェクト(MFreeFXBundle)だけが選択されている状態(緑)になっているか確認してください。なっていない場合は、右のメニューから[Select none(選択しない)]をクリックして選択を全解除し、[MFreeFXBundle]をクリックして無料版セットだけ選びましょう。選んだら[Next]。

次は何やらファイルの場所を聞かれています。

これはプラグインをどこのフォルダにインストールするかを聞かれています。特に変更する必要はありませんのでこのまま[Next]。プラグインはどの会社のプラグインも同じ場所に格納される仕組みになっています。

参考までにインストールされる場所はこちら。
/Applications/MeldaProduction/Audio Plugins 14

次の画面では、そのまま[Install]を選択。ついにインストールです。
ちなみに過去にMelda Productionプラグインをインストールしたことがある場合は、[Quick clean-up]で過去にインストールしたプラグインを削除できます。

あとは自動でインストールが進みます。数分間待ちましょう。
下の画面が出たら無事にインストール終了です!

ふう〜やっとインストールできましたね、、、!
音楽制作をパソコンでやっていくと、ある程度パソコンに詳しくなることから逃げられません。欲しい音を手に入れるためにインストール作業が待っているのです。慣れておくほうが幸せになれます。苦笑

GarageBandでケロケロボイスを作ってみよう!

プラグインのインストールが終了しましたので、GarageBandで使えるようになっているはずです。ボーカルトラックを選択した状態でSmartControl(画面下半分のつまみとかが表示されるところ)を表示

プラグインのところに注目。[Compressor][Channel EQ]の下、クリックできるんです。ここはスロットと呼ばれます。現在は[Compressor][Channel EQ]の2台のエフェクトが入っています。3台目をいれてみましょう。クリック!

クリックするとプラグインが選べるのですが、筆者のパソコンは大量にプラグインが入っているのですごい煩雑な表示になっています、、、すみません。

上の画像を参考に[Audio Units>MeldaProduction>MAutoPitch]を選んでみてください。

ちなみに1列目(左)は標準搭載のプラグインエフェクト、2列目はインストールされているAUプラグインのメーカー名、3列目はそのメーカーのプラグインエフェクトの名前です。

うまくインストールできていると、[MAutoPitch(エム・オートピッチ)]というエフェクトが表示されます。

何を隠そうこのエフェクト、ケロケロボイスを作れるエフェクトです。無料!

上の画像を参考に3つのパラメーターを変更してみてください。

  • DEPTH:100.0% (MAX)
  • SPEED:100.0%(MAX)
  • WIDTH:+16.0cents

ちなみにケロケロボイスがわからない方はこちらをどうぞ!よく聞くこういうロボッぽい声です。

▼スターライトパレード / SEKAI NO OWARI

▼ポリリズム / Perfume

さぁ再生!

どうですか?ケロケロボイスが無料で作れちゃいました。歌ってみたMIXで使うことがありそうですね。このようにプラグインを追加することで様々な効果を音に与えることができるようになります。

ケロケロの仕組み

さてせっかくケロケロエフェクトにふれる機会を得ましたので、仕組みを知っておきましょう。エフェクトは仕組みを知ることで様々な発展を得ることができますし、他のエフェクトで代用する柔軟性も身につけることが出来ます。

歌というのはド〜レ〜ミ〜と歌っていても、正確にドレミの高さにはなっていません。さらに、このドレミの間は無段階に音の高さが変化しています。人間はアナログなのです。

MAutoPitchなどのピッチ補正エフェクトは、ドレミになっていない音をドレミピッタリに合わせるエフェクトです。その際に、音と音の間のカーブも変化し、設定によっては人間が歌ったときよりも急峻にピッチが変化することになります。

すると、人間が歌ったらありえないカーブで音の高さが変化し、この時にケロっと聞こえます。聞こえますというのがポイントで、ケロっという音が出ている訳ではありません。

MAutoPitchでは[SPEED]というパラメータを上げることでピッチ補正の反応速度が早くなり、より急峻なカーブになります。もとい、ケロケロします。他のピッチ補正エフェクトでも速さを調整するパラメーターがあると思いますので、調整してみてください。

他にケロケロできるエフェクトとしてはKeroveeというエフェクトが無料だそうです。

https://www.g200kg.com/jp/software/kerovee.html

※Keroveeはミキシング講座受講生の雪冬(ゆと)さんに教えていただきました。ありがとうございます!

ボーカルで使えそうなプラグインエフェクト

無料だけでも37種類インストールされているので試すだけでも大変です。時間があったらゆっくり全部使ってみてください。ここでは2つ、面白いプラグインを使ってみましょう。

■MComb(エム・コンボ?)

これは簡単で面白いです。赤い囲みの[1]のところをつまんで、音を再生しながら動かしてみてください。なにかに使えそうです。何かに。笑

■MTremoro(エム・トレモロ)

これはトレモロという種類のエフェクトで、その効果はマシンガンに例えられます。以下のパラメーターに設定して再生してみてください。

  • DEPTH:80.0%
  • RATE:8.000Hz

プラグインを削除する(外すと言います)時は、[プラグインなし]を選択してください。

最も使ってもらいたいのはメーター系プラグイン

世の中には色々なプラグインがありますが、その中でこのMeldaProductionを選んだのには理由があります。メーター系プラグインが充実しているのです。

GarageBandでちゃんとミキシングしようとすると、メーター表示がよくわからないことがネックになってきます。ちゃんとしたメーターで音を観察する癖をつけておきましょう。これが音に対する責任につながっていきます。

先程はボーカルトラックにプラグインエフェクトを使いましたが、メーター系プラグインは個別トラックではなく、マスターセクションに使用します。GarageBandから出ていく音を見るためです。

SmartControlで[マスター]をクリック。

マスターセクションにもプラグインラックがありますが、[Channel EQ]以下のエフェクトをいったん外してしまいましょう。[クリック>プラグインなし]で外せます。

次に一番下のスロットに[MLoudnessAnalyzer(エム・ラウドネス・アナライザー)]というエフェクトを指定してください。

ついにGarageBandでちゃんとしたメーターが見られました、、、!

セッティングとしては、赤い枠の[TARGET]を[0.00LUFS]に設定しておいてください。ちなみに、このプラグインはメーターなので、音は変化しません。

覚えていただきたいのは、上から2列4本のメーター。[Peak(ピーク)][True-Peak(トゥルーピーク)]というメーターです。上から左チャンネル・右チャンネルとなっているので合計4本のメーターです。

右側に数字が表示されています。これが、この曲(プロジェクト)の音量です。この数字が0.00dBを超えないようにオフボとボーカルのボリュームを調整してください。超えてしまうと、GarageBandでは大丈夫でも他の環境で聞いたときに歪んでしまうかもしれません。

その下のメーターも重要なのですが、ここでは「PeakとTrue-Peakは0.00dBを超えないように監視する!」ということを覚えてください。

まとめ

いかがだったでしょうか?

プラグインを増やすことで作れる音が増えていきます。作れる音の量はそのままご自身の引き出しになっていきます。引き出しというのは一朝一夕に手に入らず、作るためには時間が必要です。しかし、プラグインを追加すればすぐに引き出しを増やせます。これが最大の利点でしょう。

数多のプラグインがあり、それぞれ噂や評判もたくさんあるでしょう。●●を持っていないといけないという話もよくあります。しかし、風のうわさは気にせずに、自分がいいと感じたら、そのプラグインを使ってみましょう。

自分が選ぶ道具というのは自分の音の確立につながります。道具を選ぶこともひとつの感性。無料で色々なことができる時代ですから、様々なチャレンジをしてみてください。聞いてよければ、それで良し!です。

次回はマスター段での音質調整について説明したいと思います。またお会いしましょう〜!

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